『新「超」怖い話』より**人氷** 解剖は、どんな医師でもできるわけではない。解剖には解剖資格を取る事が義務づけられている。 長野のある山で遭難事件が起きた。 真冬のことだったので、遺体はかなり凍っていた。藤原氏が大学病院の解剖室で死因を確定することに ...
カテゴリ: 301~400話
客人
学生時代の友人にTという奴がいた。 Tの家は鬱蒼と生い茂った雑木林の先にある山の中の一軒家で、遊びに行くのが少し怖かった記憶がある。 実際にTは、家と街を結ぶ山道でいろいろと「変なもの」を見た事があるらしい。 視界の片隅に浮遊する生首のような物が見えたが ...
背無し
会社からの帰路の途中、ある大学の前を通る。そこは見晴らしの良いただの直線だが、何故か事故が多いことで有名だった。その道をあまり使わない人には分からないだろうが、毎日車で出勤するオレや同僚には事故の理由は明白だった。あるおっさんが原因なのだ。そのおっさんは ...
古本屋
俺は二年くらい前から小さい古本屋でバイトをしてる。まさに「古本屋」のイメージ通りの店。床や柱は黒っぽい木造で、ちょっと暗くて古めかしい感じなんだが俺が来る前に入口を改装したらしく、そこだけ不自然に自動ドアになってる。客が来るとピンポーンってセンサーで音が ...
お墓の中
私の田舎では有名な怪談めいた話し。今から30年以上前、ある妊婦さんが亡くなったそうだ。死因は散歩の途中で高い所から田んぼに転落して頭を打った事により首の骨を折った事。当時は土葬だったので八角形の大樽のような棺に入れられ膝を抱えた体育座りの様な格好で埋葬され ...